より良い歯磨きを(1)

患者さんが虫歯予防の大切さや必要性を理解すること、それが予防歯科を実りあるものにする秘訣ではないでしょうか。

身近な話題から健康な歯が何をもたらすかを伝え、患者さん自身が自ら予防に取り組み始める。そんなコミュニケーションの達人で予防歯科に豊富な経験を持つ歯科衛生士さんのお話を交えて考えてみたいと思います。

ブラッシングはしているのに、なぜ虫歯や歯周病になるのかと云うことについて、きちんと原因や過程を説明することで、セルフケアがいかに大切かを理解していただくこと、そして自ら「歯を磨がかなければ」と思っていただくことが大切と考えています。一連の説明を通して、患者さんのそう思っていただければ、話が終わった後必ず「私の歯磨きはこれで大丈夫?」と患者さん自らが疑問を持つはずです。

歯磨きをしている時の歯ブラシの動かし方や当て方、磨く様子について考えていただくことからブラッシング指導(TBI)ははじまります。初期段階では、次の来院時までに、明るいところで鏡を見ながら歯磨きをすることと、ブクブクうがいをしっかりやっていただくように伝えます。歯磨きへの意識に変化が出できていれば、これだけでも症状が改善される患者さんもいます。

そして来院時は、まず実際の磨き方を見せていただきます。 この時、自分の使っている歯ブラシを持ってきていただけると、より良いと思います。この段階ではもちろん、磨き残しが多くあると思います。その後、きちんと磨けるようにお手伝いをするわけですが、「ここができていない」「この磨き方はだめ」と否定するのではなく、「こうしたらもっと良くなります」「こう動かしたら気持ちが良いですよ」など、ポジティブな表現で話をするよう心がけることが大切であると思います。

患者さんは不安な気持ちで来ていますから、否定されると委縮してしまい、手がうごかなくなってしまうことがあります。また、いきなり全部磨けるようになることを求めないことも大切と思います。特に、高齢者の患者さんの場合、長年のクセがありますから、急に色々変えて欲しいと言っても、出来る訳がありません。

ですから、一度に全部を求めるのではなく、まずは一箇所ずつ、磨けていない部分と、どうしたらそこが磨けるようになるのかを丁寧に伝え、そこができるようになったら、次に進む、と云うようにしたほうが良いと思います。その間、磨けていない部分については、歯科医師や歯科衛生士のサポートが必要になります。

そのためにも、それぞれの患者さんについてどこが磨けて、どこが磨けていないかをしっかり把握しておく必要があります。もともと、意識が高く「もっとできるようになりたい」と思っている方には、どんどんアドバイスを行い、患者さんのレベルに合わせて指導することは大切な事と考えています。



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