効果的な歯磨きの難しさ(3)

具体的なブラッシング指導であるセルフケアは、我々が一人一人の患者さんの気持ちに寄り添うことが出来てこそ、患者さんも我々の話に耳を傾けてくれるようになってきます。

即ち、我々の一方的な働きかけだけでは不十分であり、患者さんの口腔内の個性を歯科医院側と患者さんが「共有」出来ることが大きなポイントになると思います。

患者さんの口腔内の観察方法として、まず第一番目は術者による直接的観察で、術者側が情報を得るために重要な基本的観察ですが、患者さんの姿勢は完全に受け身になっています。セルフケアの目的・目標は、患者さんの口腔内を自分自身で守り鍛えてもらうこと(自己管理・セルフマネジメント)ですから、口腔内をご自身で観察する力も備えて頂きたいところです。

二つ目の観察として、染めだしや口腔内写真、顎模型を使用した患者さんによる自己観察が有効と思います。これらの口腔内資料を医院側の患者管理にだけ使うのではなく、ブラッシング指導にも活用する事が大切に思います。一般的で限られたパターンの市販されている歯牙・歯列模型でなく、ご本人の来院時の状態を再考した写真や顎模型を使うことで「自分の口の中はこうなっているのか」や「ここはどう磨けがいいのだろう」と云う能動的姿勢が芽生える大きな源になると考えています。

三番目には、歯科医、歯科技工士、及びスッタフ一緒に行う協同的観察が必要となります。これは、二番目と同様の資料を用いて各々の立場から考えるセルフケアとその目的を述べ合う総合的観察となります。

これは、冠やブリッジ或いは入れ歯などが必要になった場合、そのデザイン・設計を術者サイドの見解だけでなく、患者さんの生活環境や思考の変化をリアルタイムにキャッチするスタッフの意見などを総合してセルフケアプログラムを練り上げる協同作業も、患者さん個々に寄り添うブラッシング指導につながっていくものと考えています。



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