フッ化物とう蝕予防(2)

乳歯は、生後6~8か月頃に下顎の前歯が最初に生えてきます。 この歯は常に唾液に触れているために、虫歯菌(ミュータンス菌)が生育しにくく、う蝕リスクが低いと言われています。とは云え、乳児が口の中にブラシを入れられることに慣れさせるために、この時期に導入用の歯ブラシなどで磨く習慣をつけておくことをお勧めしたいと思います。

次に上顎の前歯が生えてきますが、この歯は清掃が行き届かないため、う蝕のリスクが高くなります。
従って、この頃から本格的にフッ化物の応用を始めます。乳児の場合は、まだ口に含んだ物を吐き出すことが出来ません。そのために、飲み込んでしまっても体に影響ない程度までまで、フッ化物量を低減して使用することが必要です。

乳児はフッ化物洗口ができないため、歯科医の裁量で、フッ化物洗口液(フッ化ナトリウム洗口液0.1%など)を4倍程度に希釈した低濃度の溶液を用います。この希釈したフッ化物溶液には1ml中約0.1mgのフッ化物が含まれていますが(100ppmF)、実際に使用する場合、コップや歯ブラシに残って応用されなかったものを除けば、口腔内にに残るフッ化物量はわずかです。乳切歯(上下の前歯)のみ萌出している場合、1回に1mlを使用しても、実際には0.07mgF、2mlを使用時で0.14mgF、3mlを使用時で0.21mgFに過ぎず、たとえ吐き出しが出来ないとしても安全性は確保されています。

乳歯が生えそろってきたら、歯磨き時に泡状のフッ化物配合歯磨剤(歯科医院専売品)=フッ化物濃度950ppmFでsが、泡に多くの空気が含まれているため、実際に使用されるフッ化物の総量は少なく、すすぎが簡単、低刺激、低香味などの特徴があります。

3歳近くなり、自分で吐き出しが出来るようになったら、研磨剤無配合のフッ化物配合ジェル状歯磨剤(歯科医院専売品)を使用します。フッ化物濃度は小児対象に安全性を考慮して500ppmFに抑えられており、バナナ味をつけることで興味を持たせるよう工夫されています。

これらフッ化物の使用については、かかりつけの歯科医に相談され、安全かつ効果的に応用されることが大切と思います。



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