歯ブラシ+歯間ブラシ」の効用(2)

歯間ブラシを使い始める前に整えなければならない口腔環境とは何か。そのために行うべきことは何か。歯間ブラシを使用する前になすべき環境整備と、歯間ブラシ使用タイミング、それによって歯肉や口腔内はどのように変化していくのか。歯間ブラシの使用によって変化する口腔内の状態についてお話したいと思います。

歯間ブラシは、歯ブラシと併用し、歯ブラシでは届かない歯間部のプラークコントロールを行う重要な歯間部清掃用具に一つです。適切に用いれば、デンタルフロスよりも効果的なプラークコントロールが可能です。しかし、歯肉炎等で辺縁歯肉に急性炎症を伴う発赤、腫脹がみられる状態のままで歯間ブラシを使用すると、痛みを伴ったり、激しく出血することになります。このような場合には、まず歯ブラシによるブラシングで、辺縁歯肉全体の発赤、腫脹を改善する必要があります。

歯間ブラシの使用開始の目安の一つとなるのは、辺縁歯肉の急性炎症のコントロール状態です。例えば、視診時に1歯6点法で計測して、平均3mm程度、歯間部中心に深いところで7mm,4mm程度の慢性歯周炎で歯肉も腫脹しているような状態を想定してみます。まず、このような状態で歯間ブラシを使用すると激しい出血を伴う可能性があるので歯間ブラシの使用は避けなければなりません。

このような状態から、まず歯ブラシによるブラッシングとスケーリング・ルートプレーニング(SRP)すなわち、歯周基本治療を継続し、約6カ月~1年程度で辺縁歯肉の急性炎症は消退し、歯周ポケットの深さも大幅に改善していくのが一般例と言えると思います。この状態から歯間ブラシによる歯間部の清掃と併用して、SRPを行ってプロービング時の出血(BOP)のない3mm程度のポッケトに改善するよう試みます。

このようなケースでは、辺縁歯肉の急性炎症が、ある程度改善した状態で歯間ブラシの使用を開始すると、多少の出血は見られるものの、数日で出血は止まり、歯肉の改善が加速します。その後は、口腔清掃時に、歯間ブラシを使用した後、歯ブラシによるブラッシングを併用することによって、歯間、歯頸部のプラークコントロールが進み、歯肉は健康な状態にまで改善されていきます。



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