フッ素と虫歯予防(2):再石灰化を繰り返すことで、エナメル質は耐酸性が向上

前回、再石灰化の時間が不足して再石灰化より脱灰が進行して、表層が崩壊し再石灰化が困難になってウ窩(虫歯)になると述べました。では、再石灰化を促進させるにはどうしたら良いかと云うことになります。

表層下が脱灰した部分にアパタイトが沈着する決め手となるのは、唾液中のリンとカルシュウムそしてフッ素の3つの濃度です。しかし、唾液中のリンとカルシュウムの濃度は個人差が少ないため、再石灰化の決め手はフッ素濃度と云うことになります。フッ素が少なくても再石灰化は可能ですが、フッ素があると再石灰化おスピードは非常に早くなります。フッ素が低濃度でも再石灰化を促進することが実験で示され、その後の更なる研究でフッ素濃度が0.005ppmFと云う低い濃度で再石灰化が促進されることが分かってきました。

例えば、pH6の口腔内でフッ素が0.005ppmF存在すると、形成されるフルオロアパタイトは、ハイドロキシアパタイトに比べて約260倍もできやすいと分かっています。

この研究で、フッ素配合歯磨剤は使用後に吐き出しても、口腔内に残っている低濃度のフッ素で再石灰化が促進し、ウ蝕予防ができることが明確になっています。フッ素の存在下で再石灰化したアパタイトの一種・フルオロアパタイトも、酸性環境では脱灰しますが、このときフッ素を放出し再石灰化を促進します。結果として、フルオロアパタイトは、フッ素の貯蔵庫(リザーバー)の役割も果たしているといえます。

実際には、再石灰化は時間がかかり、その間にフルオロアパタイトから供給されるフッ素は流れてしまうため、常にフッ素不足の状態になります。ですから、日常的にフッ素配合の歯磨剤を使ってフッ素を供給するとことが必要となります。また、歯のエナメル質のハイドロキシアパタイトには不純物が多く含まれていて脱灰しやすいのですが、再石灰化を繰り返すことで、エナメル質は耐酸性が向上します。

スーパーやドラッグストアの歯ブラシコーナーを見てみると、多種多様な歯磨剤が販売されています。自分で気に入ったものを長く使用していくことも悪くはありませんが、2~3種類の歯磨剤を交互に使っていくのも面白いのではないでしょうか。

例えば、「味」で選んだもの「歯ぐきに良い効果」のもの「歯を白くする」ものなどを、それぞれ効果の違ったものを日替わりで楽しんでもいいのではないでしょうか。



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