小学校の歯科健診での傾向(3)

前回の『小学校の歯科健診での傾向 (2)』の最後に「子ども時代の歯肉炎への対応が大人にになってからの歯周病予防に大きく関係してくることは明らかです。」と述べましたが、学校歯科医を担当しているある歯科医から次のような話を聞きましたので、お伝えしたいと思います。

「子どもの歯肉炎」は確かに増加傾向にあり、大人と比べて、歯磨き指導が非常に難しいのが現状です。これは、基本的に子どもは歯磨きが好きではないと云うことが実態として存在しています。これはある部分で仕方ない事かも知れませんが、子どもに対する直接的な歯磨き指導には限界があると云うことを示しており、すなわち親の協力なしには、子どもの歯肉炎は良くならないと云う事だと思います。

統計的データはありませんが、学校歯科医や成人の治療が中心で、小児の治療も行っている先生方の中には、歯肉炎のある子どもの親もまた歯周病に罹患しているケースをよく見受けているとのお話です。おそらく、親の考え方や生活習慣が子どもに大きな影響を与えていることは確かでしょう。

このことからもやはり、子どもの歯肉炎対策には、親の協力を得ることが先決だと言えますし、ということはつまり、まずはおやの歯周治療を優先して、その必要性を理解してもらわなければ何も始まらないと言うことでもあると思います。

近年、生活環境が過去のそれとはかなり変化してきており、一台のテレビを家族皆で囲む「一家団らん」のひと時が失われ、一日の中で家族全員が顔を合わせる機会が少なくなってきているように感じます。 親は仕事や趣味のためパソコンについつい向かってしまい、子どもは携帯型ゲーム機やスマホに時が経つのも忘れ熱中してしまい、気がつけば日付は変り、急いで入浴、就寝。昨今の情報化時代を生き抜いていくためには、時としてこのような状況に陥っても仕方のないことでしょう。

そのような中でも、親が先んじて経験してきたことを、子に教え伝えることは、その内容によっては、子の健康に大きな影響を与えることもあるかも知れません。

普段から些細なことでも、一言二言の会話が自然に出来る家庭内環境を、子どもが小さいうちに作り上げておくことも、親の子に対する歯肉炎対策において大切な要素の一つと思います。



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