在宅医療における医科歯科の連携(1)

訪問診療(在宅医療)において、医科歯科連携の必要性や口腔内環境が全身的な健康に及ぼす影響については、10年ほど前からずっと言われ続けています。

しかし、ここ数年でしっかりとした連携を経験または実感されて先生方はどの程度存在するのか、大きな疑問があります。もちろん従来から、臨床現場では「お口のケアは大事」と云う認識は、数々の看護師さんの業務に含まれていますが、実践レベルとしては十分ではなかった点もあるように思います。

また、医科歯科の連携と云っても、患者さんから要請があったり、口の中にひどい炎症が生じている場合に、かかりつけの内科医から歯科医師会を通じ、近隣の歯科医院を受診すると云う程度であると思います。

一方で、こちらが把握していないところで「いつのまにか歯科が介入していた」と云うケースもあるようです。例えば、皮膚科などでも同様の例があるようですが、患者さんのご家族が自己判断で歯科医院(あるいは地域の歯科医師会に連絡をして、要請を受けた歯科医がとりあえず自分の専門である口の中の問題を解決すると云うパターンが、一般的によくあるケースだと思います。

しかし、このようなケースでは、歯科医師は患者さんの全身状態に関する情報がほとんどないままで、診療を行っていることになります。在宅医療が必要なほどの前肢疾患をお持ちの患者さんに対して、きちんとした診療情報すら把握していない状態で医療行為を行うと云うのは、本来であればあってはならないことであるのではないかと考えます。

口腔ケアの重要性に対する認識が医科領域で高まっている中、地域医療と云う枠組みでも、患者さんのQOL低下を防ぐと云う大きな役割が歯科に求められるようになってきました。既に始まっている高齢化社会、高齢化時代と云う環境の中での、医科・歯科の在り方について考える共同して考えていくことの重要性を考えます。



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