歯周病:プラークコントロール(歯垢除去)について(3)

歯科医療の中で各種の治療と共に重要な要素として「歯磨き指導」があることは、すでに述べさせて頂いているところですが、患者さん一人一人の個性を「知る」「診る」「合わせる」と云うことについて述べたいと思います。

「セルフケアによるプラークコントロールなくしては、う蝕・歯周病の感染予防も治療も成立しない」
つまりセルフケアは「メインテナンスの主役」であると同時に「治療の一環」でもあると云うことを再認識することが大切です。そして一番の問題は、そのことが患者さんにきちんと伝わっているかどうか、と云う点にあると思います。

患者さんにとって歯磨きは、洗顔などと同時に幼い頃からずっと続けてきた生活行動です。それに対し急に「頑張ってください」「しっかり磨いてください」と言われても、すぐにピンと来ないでしょう。そこで、変化を促すためには、明確な理由や目的を提示して、患者さんの意識から変える必要があると思います。

「軽度の歯肉炎や脱灰病変は、セルフケアで回復できます」「取り組み次第では、自分の力で治せるのです」。このようにきちんとセルフケアの意味づけをすることで、患者さんの意識を変えることが出来れば、おそらく従来の歯磨き指導とは違った結果がでるのではないでしょうか。

セルフケアの方法やプロケアとのバランスは、患者さんのリスクや治療のステージによって変ります。例えば、う蝕タイプ(唾液検査で中等度リスク以上)の患者さんで多量のプラークが付着しており、脱灰病変部が見受けられるようなケース考えてみましょう。

一つの考え方として、歯科医は歯質再石灰化治療を優先し、「削ることを焦らない」方針で臨む場合もあると思います。このファーストステージで脱灰のスピードや患者さんのセルフケア状況によっては、プロケア介入の比率を増やしてバランスをとります。そして、メインテナンスに入る段階では、セルフケアが7でプロケアが3、といったバランスでセルフマネジメントして頂くのが理想と思います。

日々の指導の中で、患者さんとのコミュニケーションの確立も重要な事だと思いますので、時には世間話などもおりまぜながら、リラクックスした時間を患者さんと共有し、効果の相乗効果も期待できるのではないでしょうか。



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